産婦人科の基礎知識
産婦人科で扱う疾患③
ここでは産婦人科で扱う疾患、「卵巣腫瘍」について簡単に説明していこうと思います。
自分の周りの家族や友人などで卵巣腫瘍があると言われた方はいらっしゃいませんか。卵巣腫瘍と聞くと、腫瘍ということで癌なのかと思われる方もいるかもしれませんが、卵巣が腫れている際に卵巣腫瘍という病名がつきます。
一口に卵巣が腫れているといってもいろいろな種類のものがあります。
特に、最近の腟からあてる超音波(を用いることにより、かなりの頻度で卵巣の腫大が見つかるようになりました。従って、卵巣が腫れていることが、直ちに手術に繋がるわけではありません。
卵巣が腫れているといわれる場合に最も頻度が高いのは、排卵に伴って、卵巣は周期的に腫れたり退いたりを繰り返しているわけですが、そのよう場合に、卵胞や黄体嚢胞といわれるものをみていることがあります。
このような場合には期間をあけて観察すると、自然に消えるということがありますので、卵巣が腫れている場合には、超音波のパターン、CT、MRI等の画像診断をしっかりするおこない、その種類を調べていくことが大切です。
その中で、悪性卵巣腫瘍が卵巣癌といいますが、卵巣腫瘍のほとんどは良性の、いわゆる卵巣嚢腫になります。
卵巣嚢腫は、卵巣の中に種々の液体が溜まったもので数種類存在しています。
その中で、最も頻度が高いものが皮様嚢腫と呼ばれるものになります。皮様嚢腫は特に若い方に多い卵巣嚢腫で、皮様というのはその内側に毛が生えており皮膚の構造を持つためです。
中には骨や歯が見られる人もいるようです。中には悪性化し癌となることもあるようですが、最も重要な問題は捻転といって卵巣嚢腫がねじれて激痛を感じる状態になることです。
こうなれば、一刻を争って手術しないと正常卵巣部分を残すことが出来なくなってしまうのでとても大変です。もちろん、皮様嚢腫は腹腔鏡下手術の良い適応であり、通常は2-3カ所の小さな傷が残るだけで手術が完了します。
